巻頭言が

「この門を入るもの一切の望みを捨てよ」
というダンテの『神曲・地獄篇』となっている
山田風太郎の『人間臨終図巻』をAmazonで買った。
文庫でなくてハードカバーの方。

ごつい。本棚にもう入りきらない。困った。スペースが足らない。
地震が来たらかなりの高確率で本につぶされる。

上の本に載るような人物にもなってないのに、死ぬのはまだ早い。
などと格好つけていうのはいまいちだな。

自分の死はもちろんのこと、他人の死もまた同程度かそれ以上に
僕の非常な(、もしくは非情な)興味をそそられる。

昔は死んだらどうなるのかが人生の一大関心事だったが、いかに死ぬべきかという問題にいつごろからかシフトしていった。その想定問答はいまだに頭の片隅に住み着いており、時々外界に現われでて、問答状況というかたちで俺を襲う。

ちなみにそこに収録されている、現在の俺の年齢で死んだ人は、難波大助ただ一人。
奇しくも俺と名が一致した。


↓これは文庫版

人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)

人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)