墓に記すもの

 こんな墓碑銘があるとしたら?

 幼少期にはすでに大人であり、青年期には老境の思想に達しており、壮年期には死に方について思いを馳せた。老年期にやっと子供になった。「やれやれ、随分長い遠回りじゃったわい」


 常にここではないどこかに行こうとし、自分ではない誰かになろうとし続けたもの
 数奇な一個の運動そのものであった男ここに眠る



さあ誰だ?
答えはいっぱいあるぞ