祖父の本棚

 今は亡き祖父の本棚から一部を拝借してきた。昭和十年代の版のシェークスピア小泉八雲が出てきてびっくりする。読書量も半端じゃなかったけど、今まで取っておいてきたのもすごいわ。やっぱりあなたはエライよ、じいちゃん。
 ちなみに親戚の中で、「おじいちゃんに似ている」と一番よく言われるのはぼくだ。しかしそう言われるのが、垂れた鼻水を紙で拭かずに片鼻塞いで「フンッ」と地べたに飛ばしたり、阪神が負けて怒ってテレビにいちゃもんつけているとかとか、そういったときばかりなのはなぜなのか。んなときに「ほんまにあんたはおじいちゃんにそっくりやねぇ」と詠歎の声をかけられてもはっきしいって微妙だぞ。
 まあ、けどこんな不肖の孫だが、苦虫噛み潰した顔などしてはおるまい。草葉の陰でぜったい笑っているに違いない。社長のくせに毎年年賀状にギャグを入れてケラケラしていた人だから、その方がふさわしい気がする。



ムギと王さま (ファージョン作品集 3)

ムギと王さま (ファージョン作品集 3)

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

ペスト (新潮文庫)

ペスト (新潮文庫)

ヘミングウェイ短編集 (1) (新潮文庫)

ヘミングウェイ短編集 (1) (新潮文庫)

人間ぎらい (新潮文庫)

人間ぎらい (新潮文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)


【掘り出し物】

岡潔の『春宵十話』
手塚治虫の『ぼくの西遊記』(初版)