社員旅行で来週から一週間オアフ島に行ってきます。お土産が欲しい人は希望をメールかコメント欄にでもどうぞ。面白そうなもの教えてくれたらお礼も兼ねて探してきますよ(マカデミアチョコなんてあまりにもそのまんま過ぎて食い飽きているから無しだぞ)。
ハワイでは月に虹がかかるらしいね。見えるかな。日ごろの行いが悪いから駄目かな。
なぜハワイでは日本語が通じるかといったら直接的には当然日本人観光客がたくさん行くからなんだけど、実はその前から日本語が多くなってはいた。つまり、もっと以前の身近な外国としての観光地になっていく経緯をたどればハワイは戦前のずっと昔から日本人がたくさん移民(移住なんぞではないことに注意)していたという経緯があったからなんだね。
そういえば、ブラジルに渡る移民船の中、ぼくの母方の祖母は生まれた(曾祖母を連れて行った曽祖父は移民としてではなく仕事によって向こうに用事があったらしいが、それにしても豪気なことだ。講道館柔道で西郷四郎に習っていたとか日本鋼管の発足者の一人だったとかいろいろ逸話がある人だったので、らしいといえばらしい)という話を直接本人から聞いたのが、ぼくがこの国における移民というものに関心を抱いた最初のきっかけだったことを思い出した。米沢藩上杉家の家老だった芋川の一族(元は信州の出で上杉鷹山の改革に反対した保守派の筆頭家老だったことで名を残した人もいる。最後は切腹だったが。祖母に聞いた限りではぼくの母方の血縁の中には日本史の教科書に出そうで出ないような微妙な人たちが幾人かいるようだ ex.小磯良平とか小谷部全一郎とか)の長女であることを誇りにしていた祖母はよく「わたしんちは士族の生まれなんよ。バカにせんといて!」と自分をがんこもの扱いする娘たち(ぼくの母とその姉妹たちのことだ)を叱っていたが、ぼくにはその生き方というか筋の通し方こそが遠い昔の今は亡きサムライというものの一端のように見えていた。
で、話はつながりつつ戻るんだけど、明治の頃の移民は士族が多かったようだ。ブラジル移民の勝ち組(大戦で日本が負けたことを信じなかったことで有名)の人たちが今でも日本刀を吊って町を闊歩しているということを聞いたことがあるが、それも祖先が武士であるということによるのだろうか。もちろん他の入植地を眺めればそんな勝ち組なんてのは実際にはほとんどいなくて、苦難の歴史を描くことになる。興味があるひとは自分で調べて欲しいが、たとえば大戦時のハワイの日系二世部隊、第100大隊442部隊の活躍と犠牲はすさまじく、戦後の日系のみならず東洋系アメリカ人の社会的地位向上に大きく貢献するものだったという。合衆国への忠誠を誓い戦った日系二世の一人一人は何を思って、というより何のために戦ったのだろうか。無情だ。あわれというものは地理的間隔を置いたほうがぼくには強く作用するのかもしれない。
彼らにとって日本とはなんなの/だったのだろう? 遠くにありて思うものという以上の言い表しがたい何かがありそうな気がしてならないが、それこそ何をもって語るをえようというのか。
ところで、地図を見ても実感が湧きにくそうだけど、アメリカは韓国と同じく日本の隣の国なんだよな。メキシコ革命の中の堀口大學を描いた『悲劇週間』では米国と国境を接するという点で日本を仲間の国だというメキシコの人々が出てくるけど、はたして今の日本にその20世紀初頭の墨国人と重ねられるような隣国同胞意識がある人はいるのだろうか。そういったことを考える機会にもなりそうなアメリカ初体験だ。
いまのところパールハーバーのアリゾナ記念館くらいしか見たいものが思いつかないが、今度のたびは何をもたらすだろうか。孫文の隠れていた麻雀パーラーは残っていたりするのかな。資料も買ったし、ま、とにかくこれから勉強だ。
【参考文献】
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- 作者: 矢作俊彦
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『ららら科學の子』の傑[ジェイ]と志垣ってこんな前から矢作ワールドの住人だったんだ! いや、知らんかったわ。年来の矢作ファンはこの名前見てほくそえんでたんだなぁ。ううんうらやましいぜ、まったく。でもそういう読みがあらためて自分もできるようになるのはまた楽しいね。
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著者のWEBページより抜粋
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