オーラルヒストリーとは何か

連れ合いが翻訳しました本が出版されましたので紹介します。
断片的な語りからいかにして歴史叙述を行うかということが論じられています。オーラルヒストリーという言葉をご存じの方には得るところが多い一冊です。インタビューや口述資料の分析の方法に関心ある方にも参考になると思いますので、ぜひどうぞ。図書館に購入依頼など出していただけますと大変ありがたいです。

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『オーラルヒストリーとは何か』
アレッサンドロ・ポルテッリ(著)/ 朴 沙羅(訳)

第1章 ルイージ・トラストゥッリの死
? 方法論をめぐって
第2章 調査 対等な関係を求める実験として
第3章 オーラルヒストリーとは何か
第4章 「私の生きた時代」−オーラルヒストリーにおける時間の役割
? 二つの産業文化
第1部 テルニ イタリア、ウンブリア州
第5章 世界の分割−文化が移り行くときの音と空間
第6章 ユークロニアの夢−労働者階級の記憶とありえたかもしれない世界
第7章 町いちばんのゴミ屋さん−労働者ヴァルテロ・ペポローニの人生とその時代
第8章 ある工業都市のスポーツ・労働・政治
第9章 民謡の類型学
第2部 ハーラン アメリカ、ケンタッキー州
第10章 模範的家父長制−企業城下町から組合事業所まで
第11章 中立なんてありえない−ハーラン郡炭鉱労働者のストライキ(一九三一−三二)にみる文化的階級闘争
? 学際的方法
第12章 法が口述されるとき−「四月七日事件」
第13章 『アブサロム、アブサロム!』−オーラルヒストリーと文学

著者紹介
〈アレッサンドロ・ポルテッリ〉
1942年ローマ生まれ。シエナ大学、ローマ大学ラ・サピエンツァ校で研究・教育活動に従事。専攻は、アメリカ文学