最近発見したこと

 古本屋でお目当ての単行本が見つからなくても、単体でバラバラに売られている函入り・ハードカバーの全集の中に入っていれば、案外、というよりもほぼ確実に滅法安く、下手すりゃ文庫本一冊よりも低い価格で手に入れることができる。加重に耐えて帰る元気がありさえすれば相当お得だ。ということに最近あらためて気付いた。さらにこの方法だと単体では絶版になっていたりやたらと高くなっていたりして入手しにくい作品を見つけることもできる。探索能力と根気(あと収納スペース)が要るが、悪くない方法だと思う。


ということで買ったのは、

集英社版『世界文学全集 34』
ボルヘスの『伝奇集』と『不死の人』が欲しくて見たらサンチェス・フェルロシオとデュ・モーリアという作家の作品まで入っていてお得感もひとしおといったところ。


1960年代に出た本ははまぞうでも出てこない。ISBNがついていないからだろう。最近漁っているものはこういうものが多い。

 ほかには、

ナポレオン交響曲 (アントニイ・バージェス選集)

ナポレオン交響曲 (アントニイ・バージェス選集)

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫)

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫)

石神伝説 (Volume1) (ビンゴ・コミックス)

石神伝説 (Volume1) (ビンゴ・コミックス)

石神伝説 (Volume2) (ビンゴ・コミックス)

石神伝説 (Volume2) (ビンゴ・コミックス)


 
 そういえば、と、ティーンズ前の少年期を思い起こせば、長編好きな子どもは目的のものがないときはとりあえず分厚いものを選んでいたような気がする。短いものは図書館のテーブルで横に積んで(寺村輝夫の 『王さま』シリーズとか斎藤洋の『なんじゃひなた丸』とか原ゆたかの『かいけつゾロリ』とかね)ザラザラッと一気読みしてたなぁ。で、一日で読みきれない長いものだけ重点的に借りてもって帰っていた。長ければ長いほどよかった。『ひげよさらば』しかり『風の城』しかり。当時は中身よりもボリュームのほうが大事だったというわけだ。思えばげんきんな子供だな。意味が違うか。質よりも物量が大事だということもたまにはあるはずだけど、このような場合に当てはまるのだろうな。


↑読んでいたのは京極堂なんか目じゃないくらいの確実に人を殺せるサイズの愛蔵版だったけど、ムック版しか今は無いようだ。